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椎間板ヘルニア

本日の講義は「椎間板ヘルニア」について。

では、まずは椎間板の構造と機能について説明します。
椎間板は、隣接する椎体の間に介在する円板状の組織で、線維軟骨から構成されています。椎間板の大きさと形は、頚椎、胸椎、腰椎で異なりますが、構造は同じです。その基本的な構成要素は、中心部の髄核(nucleus pulposus)とこれを取り囲む線維輪(anulus fibrosus)、そして椎体面に存在する軟骨終板(cartilaginous endplate)です。

髄核は椎間板体積の40~60%を占め、肉眼的に白色ゲル状をしています。
線維輪は同心円状に配列した層板とよばれるコラーゲン線維層から構成されています。1つの層板のコラーゲン線維の走行は斜めの一定の方向をなし、隣接する層板ごとにその走行は交差し、線維輪に力学的強度を与えています
軟骨終板は厚さ1~2mmの軟骨層で、椎体隅角部を除く椎体の上下の皮質骨面を覆っています。このため髄核の上下面を完全に覆っていますが、線維輪においてはその内層のみを被覆します。椎間板の栄養、特に髄核と線維輪内層の栄養は椎体内血管から軟骨終板を介して拡散するため、その経路として重要な役割を果たしています。

椎間板は上下の椎体を連結することによって、脊椎の支持性と運動性を担っています。また、荷重や衝撃の吸収・緩和という重要な機能も併せもっています。

椎間板ヘルニアは、線維輪の断裂部から髄核が突出した状態で、軟骨のみの突出をsoft discといい、これに石灰化が起こり加齢による骨棘(骨の棘上の突出)などとともに脊髄や神経を圧迫するものをhard discといいます。可動性の高い頚椎腰椎に起こりやすい。
頚部椎間板ヘルニアは、頻度はそれほど高くありません。頚部痛上肢の運動・感覚障害をきたし、重症になると四肢麻痺をきたす場合もあります。
腰部椎間板ヘルニアは、L4-5間L5-S1間に好発します。突然の腰痛で発症し、1本の脊髄神経の症状を示します。L4-5間からはL4、L5-S1間からはL5脊髄神経が出ますが、この付近では脊髄神経は馬尾を形成し、下方に垂直に近い走行を示すため、L4脊髄神経はL4-5椎間板より上方で椎管孔から外へ出るので、この部のヘルニアではL4脊髄神経は圧迫されず、L5脊髄神経が圧迫されます。

治療としては通常、保存療法が行われますが、改善しないもの症状を繰り返すもの直腸膀胱障害下肢の運動麻痺をきたすものは手術の適応となります。
保存療法では、患者の恐怖や不安を取り除くための教育的指導日常生活指導、疼痛に応じた活動制限を加減する安静、急性期症状が軽快した後に行う腰背筋や腹筋の強化により腰部脊柱の支持性の強化を図る体操療法などが行われます。
通常、ほとんどの患者は3ヶ月以内に保存療法で軽快します。
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by tyama0902 | 2006-05-09 23:12 | 勉強
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