本日の講義は
「関節可動域訓練(range of motion exereise)」です。
関節可動域訓練とは
関節可動域の維持・改善を目的としたもので、
他動的に行う関節の運動です。基本的原則として、
①関節ごとにその関節に必要な運動をすべて行う、
②運動すべき関節の中枢側をしっかりと固定し、末梢側をしっかりと保持する、
③ゆっくりとスムーズな運動を全可動域にわたって行う、
④1つの運動を3~5回、どれを1日に2回行う、などがあります。このような訓練を必要とするのは、
意識障害や麻痺があり運動が行えない場合、
拘縮による関節可動域制限がある場合などです。
今日やったのは特に下肢の関節可動域訓練についてです。下肢では股・膝・足関節が可動域訓練の対象となります。股関節では、屈曲・伸展・外転・内転・外旋・内旋の運動を、膝関節では屈曲・伸展の運動を、足関節では底屈・背屈の運動を行います。
なお、股関節の屈曲に際しては、膝関節伸展時と屈曲時で伸ばされる筋が変わってくるのでそこを考慮して可動域訓練を行う必要があります。